【微忙録】

明日の自分への覚え書き

黒い黒い歴史

黒歴史を焼かねばならぬ。

新入社員として仕事に就くのに際し、生まれて初めての一人暮らしを余儀なくされた。故郷である大都会名古屋市を後にし、人外魔境東京都へと単身、居を移したのだ。東京都民というブランドを手に入れる代わりに、家族(主に愛猫)と離れた生活を強いられたのだ。とは言っても、他でもないこの私が関東圏の勤務を希望した張本人なのだが。

引越しをするにあたり、断捨離に断捨離を極め、私の二十余年は、段ボール箱にして凡そ六つ分に換算された。数年間触れもしなかったものから、大学で使っていたものまで、一切の感情を排して実用性の無いものを捨てまくったのだが、唯一、その機械的処理が及ばなかった物品がある。

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黒歴史ノート。地獄の蓋もかくやといった様相を呈している。

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新人研修というもの

四月もそろそろ終わりが近づき、世間が大型連休に思いを馳せるこの頃、私はというと四月の大半、都会の喧騒から離れ、長閑な土地で日々を過ごしていた。

新入社員研修である。

生来二十余年、多くに従い、流れに抗わない事を是とする私であるから、世の中の学生諸兄と同じく就職活動に励み、大学を出、新入社員として数多ある企業、そのうちの一つに身を連ねることになるのは帰結として当然であった。
今まで遊び呆けていた報いとしての、懲役四十年である。

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