黒い黒い歴史
黒歴史を焼かねばならぬ。
新入社員として仕事に就くのに際し、生まれて初めての一人暮らしを余儀なくされた。故郷である大都会名古屋市を後にし、人外魔境東京都へと単身、居を移したのだ。東京都民というブランドを手に入れる代わりに、家族(主に愛猫)と離れた生活を強いられたのだ。とは言っても、他でもないこの私が関東圏の勤務を希望した張本人なのだが。
引越しをするにあたり、断捨離に断捨離を極め、私の二十余年は、段ボール箱にして凡そ六つ分に換算された。数年間触れもしなかったものから、大学で使っていたものまで、一切の感情を排して実用性の無いものを捨てまくったのだが、唯一、その機械的処理が及ばなかった物品がある。
黒歴史ノート。地獄の蓋もかくやといった様相を呈している。
続きを読む