毛 〜上〜
随分とお久しぶりとなってしまった。
最後の更新がコロナ禍よりも前だが、
私は元気に、特に変わりなく過ごしている。
突然だけど、陰毛って要らなくない?
本当に突然、しかもフランクになって申し訳ないのだが、今日はみんなとちん毛の話をしようと思ってここに来たのだ。なので躊躇わずちん毛と言います。
ちん毛のみならず、蟻の門渡り(※)を経て、けつ毛の話も避けては通れない。
※蟻の門渡り…陰部と肛門(こうもん)との間。会陰(えいん)の俗称。とわたり。
元来、部屋の掃除をした際に、コロコロにちん毛やらワキ毛やらの、自分の発したちぢれ毛が付着しているのが不快だった。
たまに床以外の高所に分布していることもあって、恐怖を感じていた。妖怪ちん毛散らしの仕業?否、妖怪ちん毛散らしとは私のことだったのだ。
私にとって、この縮れた毛(ハリー・ポッターで言うと穢れた血と同じニュアンス)について、根本から始末することが生きる上でのタスクのひとつであった。
ちん毛が落ちない人生、想像するだけでQOLが上がることは間違いない。
必ず、かの邪知暴虐の毛(もう)を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮らしてきた。けれども陰毛に対しては、人一倍に敏感であったーー。
そういったわけで脱毛を受けてきたので、微に入り細に入り、ここに報告をしたいと思う。
そしてあわよくば、読者の諸兄にも良い脱毛ライフを。
目次
①:クリニックについて
まず調べたところ、一口に脱毛と言っても
美容脱毛と、医療脱毛の違いがあるらしい。
美容脱毛は光脱毛
医療脱毛はレーザー脱毛
といった違い。
私のような素人からすると、レーザーにあって光には無いもの・・・
「破壊力」しか思い浮かばなかった。
ちなみに、デビルビームは熱光線で、デビルチョップはパンチ力なので、気をつけよう。
医療脱毛(レーザー)のメリット・デメリットは以下のようになる。
メリット
・回数が少なくて済む
・生えてこなくなる(美容だと、脱毛をやめるとまた生えてくる)
デメリット
・美容脱毛より料金が高い
・痛い (ただし麻酔が使える)
私は非常に飽き性なため、早めに完了するならそちらの方がいい。
というか、再生不可能になるまで毛根組織を破壊し尽くしてもらわないと意味がないのだ。
パワーが高くて痛みも大きいらしいが、麻酔も使えるそうだし大丈夫だろう。
体にレーザーを当てられるなど、経験もないし想像もつかないが、人生の実績を解除するために体験してみてもいいだろう。
そういった理由で、レーザー脱毛を選んだ。
調べたところ、レーザー脱毛であれば価格帯に大きな違いはない。
1000円が2000円になるのであれば気にするが、
25万円が26万円になるのでは、金額が大きすぎてもう分からない。
クチコミも金で買えるため、正直なところ見る必要はない。
そうなると、大手で家から通いやすいクリニックを選んでおけばよい。
そうしてネットで「メンズの脱毛でおすすめのクリニック8選!」などという
私のような情報弱者用の記事を見て、こちらに決めた。
※「おすすめの洗濯機16選!」とか書いている記者、試していたとしてせいぜい3台くらいだと思ってしまう(偏見)
ゴリラクリニック
なんとも名前からして、やってくれそうだ。
名前のパワーが強すぎて、信頼感が並ではない。
ゴリラのような体毛でも処理してくれるのか?
それともゴリラのようなパワーで引っこ抜いてくれるのだろうか?
調べたら、なんと生やす方の処置もやっているらしい。
そうなると、ゴリラのようにフサフサにもしてくれるのか?
創造と破壊を同時にこなすとは、神さま(剛力羅(インドの神様))なのか?
その真相を究明すべく私は勇んでクリニックに向かった。
(いきなり訪問したように見えるが、1月ごろにちゃんと予約をした。丁寧なメール対応だった。)
②:施術の内容
先述の通り、ちん毛とけつ毛を始末したいと希望を出している。
いわゆるVIOラインである。
奇しくも75%が一致している。
これは何か運命的なものを感じる。
とにかくゴリラクリニックでVIO脱毛を、ということなのだ。
③:脱毛、その前に
そして脱毛当日となるわけだが、その前に事前準備として、
ある程度毛を剃っておく必要がある。
私は普段は除毛クリームで処理しているため、久しぶりにシェーバーで剃ったのだが、
かなり苦戦した。剃り残しがあったが、この辺はプロに任せようと思ってそのまま行った。
下手にやってしまって肌荒れなどを起こしてもコトだ(戸田奈津子)
けつ毛に至ってはもう完全な放置だ。
ちなみに使っている除毛クリームはこれ。
ちゃんと8種類ほど試したが、結論としてはこの『dot .』
少し独特な匂いがするが、毛を溶解するパワーが高く、ズルッと取れてスッキリする。
私の肌は無敵なので、荒れることもないが、恐らくこれだけの脱毛パワーなので、肌の弱い方は用心して使用した方が良いかもしれない。
あとパッケージがおしゃれだが、風呂に置かないようにしよう。
洗顔と間違えて塗ったら大変なことになってしまう。
それだけは本当に気をつけてほしい。
④:クリニックへ
当日になった。
問診票などあると思い、予約より少し早めにクリニックへ。
前日夜更かしをしたせいで寝坊したので、慌てて行くハメになった。
というか、どうせ痛いだろうと思って、少し意識を朦朧とさせるために夜更かしをしたのだが、結果的に寝坊して十分な睡眠を取ってしまったので完璧なチャラだ。
髪も2ヶ月ほど切っていないし、寝癖でボサボサだ。
寝巻き同然の黒いパーカーで、もうそろそろ30にもなろう男性の外出の姿としては
とても十分ではない。
しかし、今日に限っては別にいい。
なにせ今日の私は初対面の他人に陰部を見せつけ、触られることが確定している男。
情けなさと恥ずかしさは既にカンストしている。
開き直って猛進した。
クリニックに入ってみると、内装もシックな感じで、病院感はない。
APA HOTELくらいの内装だ。
命に関わる病気を持った人が来るところでもないだろうし、清潔感よりもおしゃれ感を優先しても別に問題はないだろう。
日曜日だからか程々に繁盛している。
受付で予約した旨を伝えると、カウンセリング室へ通される。
看護師にヒアリングを受ける。
- 既往歴
- どの箇所をどの程度脱毛するのか
- 使用する機械の説明(痛いやつと、すごく痛いやつ 2種類あるらしい。)
- 料金の説明
大体こんな感じのことだ。
やはり完全にゼロにするためには回数がかかるとのことで、6回のコースにした。
こういうのは中途半端にケチるのが一番しょうもない。
今後60年間、ちん毛を剃る必要がなくなるのだ。
きっと必要な投資なのだ。
オレはこの8000で「後の三巡」を買う・・・・・・
アカギ 〜闇に降り立った天才〜5巻より 赤木しげる
あとついでに尻も見せた。
なぜか同じ人に2回見せた。
⑤脱毛へ
施術室へ通された。
下半身素っ裸になり、
「小学生がプールの授業で着替える時に腰に巻くあのボタンの付いているタオル」を装着する。
そして昇降式のベッドにうつ伏せで横たわる。
施術の看護師さんはもちろん男性。
ゴリラさんでは、男性は男性が行うと決まっているそうだ。
内容の確認を再度して、尻の穴周辺の施術範囲を決定する。
範囲というか面積によって金額が異なるので念入りに尻たぶを開かれて観察される。
看「写真撮りまーす」
私「はい・・・(なんで????????)」
もしかして私は、これからひどいことをされるのかもしれない。
自分でもよく見たことのないところをHD画質でデータ化されてしまった。
「彼氏くん、見ってるー?」のやつかもしれない。
ピースした方がよかったのだろうか。
生殺与奪の権を他人に握らせてしまった。
水の柱に叱責されてしまう。
どうやら、けつ毛状況を確認するために撮られたようだ。(それはそう)
撮った写真を見せられて、
「ここだけなので、スポットでいけそうですね」
と言われるが、私の脳は今
「そ、そのデータ消していただけるんですよね・・・?」
しか考えられなくなってしまっているので、視界には入っているが写真など見てはいない。
※スポット;円形の範囲(10円玉程度)の部分を脱毛するプラン。
基本的には、脱毛の範囲が決まっていて、それをはみ出る場合は追加料金となる。
どうも私のけつ毛は若干Oラインの範囲から逸脱していたらしく、追加で3スポットほど
対処が必要ということだった。
けつ毛チェックも済んだところで、仰向けになった。
今度は看護師さんがおもむろに銀ポスカ(水性マーカー)を取り出し、
私の陰部周りに何かを書き始める。
私「ほ、本当にこれ医療行為なんですか...?(言ってない)」
看「皆さまやられてますので...(言ってない)」
やっぱり「正」の字とかたくさん書かれちゃうのか...
でも、それ順番的には書いた後に撮影(ビデオレター)じゃない?
などと少し思ってしまったが、
そんなわけはなく、あらかじめVIOラインコースで定められている、
陰毛と太ももの毛の境界線、陰毛とヘソ毛の境界線にラインを引いているようだ。
気分はさながら牛だ。
焼肉屋のメニューでよく見る牛だ。
これ以降の施術だが、図解が必要(筆者に文章力が不足)となるため
近日公開とさせて頂く。
さようなら。